ドラマ「セクシー田中さん」 社内特別調査チームの調査結果について|プレスリリース|企業・IR情報|日本テレビ
https://www.ntv.co.jp/info/pressrelease/20240531.html
「セクシー田中さん」調査報告書を読んだ。
「原作に忠実にドラマを作る」という最初の段階からつまずいていた様子。
C氏はA氏に対し、オリジナルで挿入したセリフをマストでなければ削除してほしいと言ったところ、A氏は、それでは本当に本件原作者が書いたとおりに起こすだけのロボットみたいになってしまうので本件脚本家も受け入れられないと思う旨答えた。
この理屈はよく分からない。制作側はオリジナル要素を入れないと気が済まないのだろうか。
「場合によっては原作者が脚本を執筆する」意向を後になるまで知らなかったなど、同情すべき点はあるが、脚本家もやっぱりどうかと思う部分があった。
脚本家が、原作者の指摘事項を直接読むのは辛いとA氏に言った件。それではどうしようもない。その脚本家の降板を原作者が求めるのは当然だと思う。
原作者が脚本を書いた9、10話のクレジット表記をどうするかで、弁護士も入る大問題になっていたらしい。
本件脚本家からA氏に、やはり9,10話に本件脚本家のクレジット表記をしてほしい旨伝えられた。本件脚本家によると突然本件原作者が脚本を書くという話を告げられ降板ということになったため、そのときはショックでクレジット表示をしなくてもよいと言ったが、冷静になって、脚本を書くことを生業とするすべての人たちの権利を守るためにもクレジットは守らなければならないと思い直したということである。
原作がある場合は脚本家が引くしかないのではと思う。権利を守るのはオリジナル脚本とか権利者に許可を得て大幅に脚色した時とかに頑張ってほしい。
撮影準備が無駄になるからと、まだ撮影前なのに、当該シーンは撮影済みだとA氏が原作サイドに嘘をついた話がだいぶひどい。
撮影済みと言えば通ると思われているなら、撮影前か撮影済みかは関係なく強硬にやり直しを要求するしかない。
「原作に忠実に作れ」というのは、お願いではなくて映像化許諾の条件として提示したほうが良いという印象。
業界の慣習的に契約がフワッとしてそう。映像化作品の出来に不満を持つ権利者は多いようなので、今後はガチガチに契約するようになるといいなあ。
小学館側の調査
特別調査委員会による調査報告書公表および映像化指針策定のお知らせ | 小学館
https://www.shogakukan.co.jp/news/476401
小学館サイドの状況、芦原先生の心情が分かりやすい。
芦原氏は、冗談めかしてではあるが、社員Aのメッセージを読むだけで胃が痛むと書き、「ドラマ関連想像以上に負担が大きすぎる」と述べたのであった。
ウ 第2話脚本の尺不足問題の発生
19Aシーンに反対し代案を提案した芦原氏の希望が入れられず、確定したと思われたところに、再度、尺不足が発生し、芦原氏が19Aシーンの削除を求め、かつ追加用のシーンを3つも用意したのに1シーンを除いて採用されなかった。芦原氏は原作者の意向が無視されたことに憤り、Huluスピンオフドラマの監修をしたくないと言うまでになった。
・クレジット問題
芦原氏は即座に本件脚本家の名前を外すよう求めて、「本件脚本家が原作に忠実に脚本を作ってくれる人」と視聴者に思われたくないとの理由で承諾しないとのLINEメッセージを社員Aに返した。
他の原作者のためにもなるしなぁ……
・第9話と第10話の脚本が原作者に届かない事件
ところが、従来確定した脚本は製本されて直ちに芦原氏の下に届けられていたのに、第9話と第10話の脚本が届けられなかった。12月4日、芦原氏は、第9話および第10話の脚本の製本が届かないことについて社員Aに日本テレビへ照会するよう求め、続けて、撮影現場に、いつもと違って第9話、第10話分だけは撮影稿が配布されていることを知り、「クレジットの件、脚本の件を曖昧にするなら、配信、DVD等の二次利用を一切認めない」と日本テレビに伝えるように社員AにLINEメッセージを送った。
・脚本家のSNS投稿
芦原氏は、本年1月10日、面談した社員Cに対して、本件脚本家の投稿に対してストレスを受け、原稿が書けないほどになっているとの心情を話し、アンサーの公表を強く望んだ。
「原作者の意向を無視するなら~は許可しません」と強く言っているのに聞き入れられず、嫌な状況が重なっていったのが本当に気の毒。
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