読書:アルビノを生きる/電子仕掛けのラビリンス/突然「失礼クリエイター」と呼ばれて


「第一章 白い旅人」は創作であってほしいようなひどい話。
たみは妊婦なのに養殖の仕事を手伝い、ごはんの給仕をしていると自分の食べるおかずはなくなっていて妊娠七ヶ月で栄養不足に……
たみにアルビノが生まれると、みっともねえと舅から罵られる。

アルビノの更幸は角砂糖を製造している会社に就職。安い給料で劣悪な作業場で働き、そこに回されたくないパートの女性たちが「辞めないでね」と声をかけるレベル。

昔の日本ってやーね😢


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序盤は面白いけど、中盤以降はあまり好みじゃなかった。
「インターネット怖い」的な話だけど、主人公が友達のためとはいえ、すぐに知らない人に会いに行くので、そんなに教育的でもない。



ネット上に痕跡がある。

《週刊》ネット上の情報検証まとめ(Vol.46)【大船怜】 | FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ
https://fij.info/archives/7796#04

炎上させられた件に関しては非常に気の毒だと思った。

マナー講師が何かにつけて批判される理由は、型一辺倒の研修を求める企業側の意向もあるということも、ご理解いただきたいところです。

p41

これに関しては、理解する必要は感じない。企業に頼まれるまま無駄に厳しい研修をする講師は批判されて当然だと思う。

読書:神に愛されていた/遊んで見つける学びの革命/ファンシー絵みやげ天国

面白かった。
これは良い◯◯作品でもあると思うのだけど、ネタバレになるからそういう紹介の仕方はされないかも。


こんなドッタンバッタンした家庭は嫌だが、ヒントは多い。興味を持ったタイミングで解説するとか、本を渡すとか。
賢さはやっぱり遺伝の要素が大きいと思うけど。
著者がやっている探究学舎はノリが陽キャ過ぎて人を選びそう。


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こういう感じのグッズをいくつか持っていたはずだけど、絵が似すぎていてどれなのか特定できない。
スキー場でなぜかキャラが裸のキーホルダーが多いのは笑った。(p94-97)


読んでないし読む気もないのだが、最近見かけた中で表紙が一番胡散臭くて逆になんかいい。

読書:加トちゃんといっしょ/氷の橋を渡る/京大中年

加トちゃんといっしょ


漫画の作画も綾菜さん。

本当に不憫な方だと思う。
加トちゃんが子供舌で魚や野菜をいやがるので、肉料理ばかり出していると、ネットで「殺そうとしている」と書かれてしまう。(p15)
夜型の加トちゃんに深夜一時に「柿むいて」と起こされる……(p11)

初デートに行くと、小野ヤスシさんと左とん平さんがなぜかいる。四人デートは半年間続いたそうな……(p37)
加トちゃんのまわりの人にも警戒されていた模様。

綾菜さんのバイト先で、バイト仲間も加トちゃんを狙っていたらしい。(p43)
バイト仲間も若い人なのかな? モテるな~。

バッシングが続いてる頃、ボコボコに壊された綾菜さんの自転車が木の幹に吊るされる事件があったらしい。(p85)

新婚時代までは、ふたりとも普通に子供ができるかもしれないと思っていたらしい。(p112)
一般的に年を取ったら肉や揚げ物がきつくなるとか、すごく年上の恋人に若い格好をさせると変に思われるとか、子供ができにくいとか……
若いと知らないよね。


氷の橋を渡る


教科書的ではなく、具体的な例があり、著者の哲学が見えるような内容で面白かった。

p21

 大抵の患者は、病院へ行くことを嫌がります。なかには強固に拒絶する人がいます。
 拒絶の理由を、患者に「病識がない(自分が病的であることが分かっていない)」からだと、まるで疾病特性のように説明する人たちがいます。多くの場合、その解釈は的外れです。(中略)「病識があるから」患者は病院へ近づくことに抵抗するのです。

ネットでたまに見かける統合失調症っぽい人たちは病識が無さそうな感じがするが、病識があるからこそ病院に行きたくないのかもしれないのか……


p64

入ってみて、違うなあと感じたら深みにはまらないうちに職替えをすることをお勧めします。(中略)
 仕事の手ほどきをして、やっと慣れてくれたと思った頃、辞めますと言い出されるのでは企業のほうは迷惑です。
 職替えを思い立ったなら、退職の意志表明は早めにすることが望まれます。

この考え方は新鮮。
統合失調症の人向けだから?
やっと見つけた仕事だとか、履歴書の見栄えとか、面接で突っ込まれることを考えるとなかなかね……


p72

頑張らないほうがよいという意見に賛同する風潮があります。そのような風潮に乗ってはいけません。頑張らない人は信頼を得ることができません。

p81-82

 市民のなかには、後見人は本人の代理の役割を果たす人であると理解している人がいます。そうではありません。(中略)
 判断については、後見人の権限は本人と同じです。ということは、本人が判断しようがない事項については、後見人が代わって判断をすることもできないということでもあります。


京大中年


闇営業問題にも触れていたり、ユーモアはあるけどわりとシリアス。

勉強をする理由は「選択肢が増えるから」と学生時代に言われたが、なんで大学を出たのに芸人に?とインタビュアーに不思議がられるし、初対面のおじさんに国公立大学は税金からお金が出ているのに、と説教される。職業の幅が狭まっていないか?(p30-33)
という話があった。
これはそうかも。私も将来の選択肢を増やすために勉強したほうがいいみたいなことを学校で言われたことがある。
大学を出て新卒でなるべく良い企業に入ってどうのこうのって、たしかにある意味選択肢が狭くなるな……
ある程度の学歴があれば落ちこぼれても復帰しやすくなるっていうのはあるけど。


ギャラに関する話も興味深い。
・若手芸人が舞台に立つと一回500円だが、赤字なので本来はもらえないはずであること。(p189)
・テレビやラジオからもらっている金額が会社から公開されたが、会社は真っ当か、他の芸人からの補填で真っ当以上に払っていた。局は「会社にはもっと支払っているよ」と言う慣習があるが、実際は若手芸人にはそんなに支払っていなかった。(p191-192)

ディズニーキャストざわざわ日記/勝つ理由。

著者はカストーディアルキャスト(清掃業務担当)としてディズニーランドで8年間過ごした人。
Q.何を集めているんですか?
A.夢のカケラを集めています
というのは、別に会社から指導されるわけではないらしい(p18)。ただ、そういう返答をゲスト(ディズニーランドの客)が期待するので、喜ばせるために工夫して答えることになるそう。
キャストがみんなディズニー好きかというとそうではなく、単なる仕事ととらえている人もいるとか。とある人は、キャストに配られる、無料でランドまたはシーを利用できるトレーニングパスポートを他人に売る。(p125)
・キャスト全員が組合員の労働組合の組合費は週五勤務で月千円。著者は一度も組合員であるメリットを感じなかった。(p126-127)
うーん、ディズニーランドでは働きたくないかな……
ディズニーランドが好きじゃなかったら、バイト先としてはおいしくなさそう。


水泳はタイムを競うだけでなく、駆け引きが重要だという話が興味深かった。
調子のいい様子を見せつけるとあまりメンタルが強くない相手の調子が崩れるなど。


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えっ? 著書を追っていた方が急によく分からない感じの本を出された。これは読んでないけど、今までは元通訳捜査官らしい本を出していたのにどうなさったのだろう…… 

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いや、2020年にその気配はあったのか。タイトルでスルーしたのか覚えてないな。こっち系の本も気が向いたら読んでみるか……?

トラペジウム 消えた歌姫 京大少年

https://twitter.com/GOODBYE_KITTY3/status/1788912786707554721
Twitterで主人公がヤバいという映画版の感想を見かけたので、読んでみた。実は以前、数ページ読んで挫折していたのだが……
映画は未視聴。
小説を読んだ印象ではそんなにヤバくない。主人公の性格の悪さを楽しむみたいな読み方ができるほどではない。
作中で二回、中指を突き立てるシーンが有ってちょっと下品だとは思うが。カナダで5年間暮らしていたせいだろうか?(風評被害)
単行本版8ページで、荘厳な校門に見下された気がするというような理由で、通ってない学校の銘板に蹴りを入れるDQNであるが、それ以降は基本的にサバサバしている。
p52

私、可愛い子見るたび思うのよ、アイドルになればいいのにって。でもきっときっかけがないんだと思う。だから私が作ってあげるの。

p194

「アイドルになりたくない女の子なんているんですか?」
「そりゃ沢山いるだろう。」
「みんな言わないだけで、心のどこかでは夢見ているんじゃないかってわたしは思います。」

主人公は上記のようなちょっと危ない思想を持っている。その可愛い子の意志を置き去りにしてるよね。
が、そのあたりは終盤の展開が答えになっているので、成長物語として成立しているように思う。
ボランティアの件に関しては、小説では、主人公は仲良くなりたい亀井美嘉から勉強を教えるボランティアに誘われた立場である。誘われて勉強のボランティアに行った際、ボランティア団体のトップの馬場さんから登山のボランティアに誘われる。どんなボランティアかよく知らないまま、友達誘ってもいいですか?と言って、やや軽率に参加を決める。
登山ボランティアに友達の華鳥とくるみを連れて行くと、馬場さんに呼び出され、「2人も連れて来るなんて聞いてないわよ」と笑みは一切浮かんでいない顔で言われる。これはボランティアについて詳しく説明せず、軽い約束で済ませた馬場さんもどうかと思う。そのあたりの連絡がうまくいかず、グループが分かれることになり、友達みんなと気まずい雰囲気になってしまう。馬場さんにボランティアに来たことについて感謝もされたものの、最初からつまずいてしまった高校生が混乱してうまく対応できないのは仕方ないと思う。
味噌汁の捨て方はどうかと思うが。
登山ボランティアをする前に、くるみに近づく際に仲良くなった、撮影が得意なシンジに写真の拡散を手伝ってほしいと言う場面がある。
p90

「今回は可愛く撮らなくていいんだよ。ボランティアやってるっていう証拠が必要なだけなの。そういう活動してるとさ、なんかいい人っぽいじゃん。」
「なんか棘のある言い方だね。」
「アイドルになったら、過去はすぐに暴かれる。さあ問題、その時に男との写真が見つかるのと、ボランティア活動に身を捧げている写真が出てくるの、どっちが好感度高いでしょう?」

写真を拡散することに関して、露悪的な言い方をしている。
写真を残したいという思惑があっても、ボランティアに参加することはえらいのではないだろうか。
ボランティアは、基本的に誘いがあってやっているし、難しさみたいなものも描かれている。
普通に楽しむ分にもひねくれた読み方をする分にも、そこまでおすすめの本という感じではない。まあ普通に面白かった。


自分からたくさんの人を遠ざけてしまった人という印象。
昔は口パクが少ないというイメージがあったが、中森明菜が松田聖子が口パクしていることを確認して、どんなに声がガラガラでも意地で歌ったというエピソードがあり(p154)、昔も技術的には被せなどができたのだなぁと知った。


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笑えるんだけど、「京大芸人」より普通にかわいそうで切ない話が多いような。芸人さんは大変だなぁ。

ぼくは不眠症/ルポ 誰が国語力を殺すのか/謎とき『風と共に去りぬ』

読み進めてもしやと思ったら『ベッドにいてはいけない』の著者だった。あの本では自分の経験についてそこまで詳しく触れていなかったような。
大抵の人は「自分はここまでじゃないな……」と思ってちょっと救われそう。
34-35ページの分類だと自分は「睡眠覚醒相後退障害」かな。


話の持っていき方があまり合わずパラパラ読んだ。あと、単純に国語力が低い若者の話を読むのがつらい。
p.190

 インタビューを受けるにあたって、その少年は自分の仮名を「キリト」にしてくれと頼んできた。アニメの『ソードアート・オンライン』のキャラクターなのだそうだ。本稿で使用するのは少々違和感があるので、仮に「和人」としたい。

ここ笑った。キリトにしてあげてもいいのでは。


メラニーについての考察が面白かった。鋭いのか鈍いのかよく分からない性格になっているのは、話の都合のせいみたいな。
p207

メラニーというキャラクターは描かれるほどに複雑化していった。逆に言えば、スカーレットの人物造形がすっきりとシンプルでいられるのは、メラニーという受け皿のおかげなのである。

最高のともだち 心理学BEST100 未中年

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すごく良かった。草野たき先生の作品が出るのは久しぶりな気がしたけど、元々多作な方ではないんだっけ。


大部分は、そうなんだろうな、という感想になる内容だった。
意外だったのは、興味がない人には詳しい情報を与えることは逆効果だという話。(p183-185)
興味がない人には簡潔な文章を読ませるほうがいいらしい。
自分は流し読みがある程度得意で、情報量は多いのが良いことだと思っているので、そうではない人がいることを心に留めておこうと思った。


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大麻所持での逮捕でかなり後悔したらしく、誘ってくる人もいるものの、近づきたくもないという気持ちになっているらしい。薬物系は再犯率が高そうだが、更生している人もいるんだなぁと思った。
有名人にしてはYouTubeの登録者数が少ない…… とりあえずチャンネル登録しておいた。
いしだ壱成 / Issei Ishida – YouTube

『文字の読めないパイロット 識字障害の僕がドローンと出会って飛び立つまで』の読書メモ

重い識字障害を持った方の自伝。
人より聞き取る力があり、英語は得意らしい。
特別支援学校や定時制高校に関するエピソードが興味深かった。学校によるだろうけど、著者の場合はそちらのほうが楽しく過ごせたようだ。
定時制高校はさまざまな事情を抱えている人が多いので、ひとりだけパソコンを取り出して授業を受けても、そっとしてくれることがほとんどらしい。(p101)
最近は三年で卒業できる定時制高校もあるので、全日制で校則が自由な学校に入れなかった人の選択肢としても良さそう。

『もう時効だから、すべて話そうか』の読書メモ

神戸連続児童殺傷事件を起こした酒鬼薔薇聖斗こと少年Aに関する話が興味深かった。
この中で、少年Aの両親について、
p177

そうした衝撃や失望感は、事件後に転居と転職を繰り返し関西の地方都市でひっそりと暮らすAの両親も同じだった。Aに同居を拒否されながら自分たちの手記の印税全額と毎月六万円を遺族に支払うなど支援を続けてきただけに、弁護士ともども、「これで積み上げてきた被害弁済も、本人の社会復帰もパーだと取り乱している」(知人)。

という記述があった。
「衝撃や失望感~」は、Aが遺族の気持ちを無視して手記『絶歌』を出したことに関する話。
『「少年A」この子を生んで… 父と母悔恨の手記』の印税が遺族に支払われていないという噂をたまに見かける。豪邸を建てたとか、少年Aの弟たちの進学費用にしたとか。
たしかWikipediaでもそんな記述があったような気がしたので調べてみた。
>この書籍の印税は20年で合計1億円近くに達し、全てが事件の被害者及び遺族に支払われたと本には書いてあるが被害者には1円も入っておらず、母親は他県に家を購入して印税生活をしている。
この記述は、「悪質な荒らし」として現在は取り消されている。
最新版では、「この書籍の印税は出版から20年で合計1億円近くに達し、全てが事件の被害者及び遺族に支払われた」とある。
この事件を追っている一橋文哉さんが書いているように、印税や賠償金を払っているというのが事実だろうと思う。発行元の文藝春秋が被害者遺族に支払われていないことを無視し続けるとも思えない。
自分の読書記録を見てみたら、『絶歌』を出した太田出版の本はけっこう読んでいて、面白かった本が多かった。

他にも色々。漫画も出していて幅広い。有名な本は『家族喰い』かな。

遺族に許可を取れないなら出版しないで欲しかったなあ。何もたくさんいい本を出版している会社が出さなくても…… この出版社からはもう買わない!読まない!とは言えないので本当に複雑な気持ち。
で、重信房子の『はたちの時代 60年代と私』を出版してまた物議を醸しているという……
Aは賠償金をいくらか支払っていたようだが、被害者遺族を無視して本を出版したなら、更生したとは言い難いと思う。迷惑をかけた自分の家族にも本当に悪いと思っているのか疑問である。
p177

この三年間は仕事をせずに執筆に没頭していたといい、その生活費の一部数百万円を出版社から借金し、返さなければならないうえ、今後の生活費のメドも立っておらず、不透明な形となっている。

自己顕示欲の強い悪質な人はなるべく無視したいのだが、更生する可能性はあるのかという点で今後が少し気になる。


松山ホステス殺害事件の犯人の福田和子が逃げ回っていた理由に、刑務所でレイプされた経験が関係あるのではないかという話があった。(p203-204)
松山刑務所事件 – Wikipedia
こんな事件があったとは知らなかった。少し同情してしまう。まあ、刑務所が怖いなら、入ることになるような真似をしなければいいのだが……

櫻井裕一『マル暴』の読書メモ

マル暴で真面目に働いてきた警察官の話。
p9

ヤクザ社会というのは、やれ侠気だ、任侠道だと、自らの存在を美化するところがある。「親分のため」「メンツのため」と犯罪行為や組織暴力を正当化しているのだ。
しかしその実、暴力団事件で酷い目に遭うのは、何の罪もない一般人であり、立場の弱い女性や子供である。

凶器が捨てられたのがアザラシのタマちゃんが出没していた上流。大規模に川底をさらうと、下流が濁ってタマちゃんが逃げてしまう可能性があり、捜査がマスコミの注目を浴びる事態となる恐れがあった、という話が少し面白かった。(p122-123) あの頃にそんな苦労があったとは。
p219

歌舞伎町には、イランやナイジェリアなどの外国人グループがあるが、ベトナム人マフィアは凶暴性という点で抜きん出ていた。まず、普段の私生活からして、武装している。ベトナム人マフィアは抗争時でなくても、リュックサックに刃渡り30センチはあろうかという牛刀を携帯していて、ベトナム人同士でもすぐに殺し合いをおっぱじめていた。
 シノギも荒っぽいものだった。

……なぜ?
「グエン(ベトナム人に多い名前)がグエンを殺した」「登場人物全員グエン」みたいなネットのネタがあるけど、そういう事件を起こすのはマフィアなのかな?
p242

こんなことを言うと、自白強要の危険があると批判されるかもしれないが、40年を超える警察人生に鑑みて言いたい。私は取り調べに弁護士を立ち会わせることに賛成できないのである。(中略)罪を認めている被疑者に対してさえ、「何も答えるな」とか、「署名するな」とか指示する弁護士は少なくない。特にヤクザの事件では組織が差し向けた弁護士が、留置場の被疑者に圧力をかけてくるようなことが、実際に起こっているのだ。

なるほど、そんなケースもあるのか。企業が関わっている犯罪とかでも同じようなことが起きてそう。一般人としては警察に勝手にストーリーを作られるのも怖いから、難しいなぁ。
記者に捜査の情報をリークしているのは警察の上層部らしい。(p148-149)
じゃあ直らなそうだな……